子どもの出っ歯(上顎前突)をマウスピース型装置で治療した症例

上顎前突の症例の治療前と治療後の正面の口腔内写真

横浜市瀬谷区の瀬谷矯正歯科です。今回は、出っ歯を主訴に来院されたお子さまの症例をご紹介します。

上顎前突(じょうがくぜんとつ)とは、上の前歯が前方に傾いていたり、上あごが下あごに対して前方に位置していたりする状態で、一般に「出っ歯」と呼ばれています。

上顎前突の患者さまは、見た目を気にされて矯正歯科を受診されることが多い一方で、前歯が前方に出ていることで口を閉じにくくなる場合があります。口が開いた状態が続くと、口腔内が乾燥しやすくなり、むし歯や歯周病、口臭などにつながる可能性があります。また、前方に出ている前歯は、転倒や衝突などの際に外傷を受けるリスクにも注意が必要です。

本症例は、上顎前突に加えて、前歯部に空隙(すき間)を認めていました。精密検査の結果、マウスピース型の機能的矯正装置を用いて治療を行いました。

機能的矯正装置は、成長期のお子さまのあごの成長を利用し、上下のあごの位置関係や噛み合わせを整えることを目的とした装置です。取り外しが可能なため、食事や歯磨きの際には装置を外して、普段どおり行うことができます。

お子さまの場合、あごの成長が続いている時期に治療を開始することで、成長を利用しながら上下のあごのバランスを整えられる可能性があります。

本症例では、装置の使用にも熱心に取り組んでいただき、27か月で治療を終えることができました。

目次

子どもの上顎前突(出っ歯)の症例概要

Before

After

主訴出っ歯が気になる
診断名上顎前突
治療開始年齢13歳6ヶ月
治療に用いた主な装置機能的矯正装置(マウスピース型矯正装置)
抜歯部位非抜歯
治療期間27ヶ月
治療費概算(税込)440,000円(基本料 385,000円+処置料 55,000円)

※ 矯正歯科治療は公的健康保険の対象外の自由(自費)診療となります。
※ 治療期間・治療費は患者さまの症状により異なります。

子どもの上顎前突(出っ歯)の症例のリスク・副作用

  • 装置に慣れるまでは、違和感や痛み、発音のしにくさが生じることがあります。一般的には数日〜1、2週間で慣れてきます。
  • 取り外し式の装置のため、決められた装着時間を守らないと十分な効果が得られず、治療期間が延長することがあります。
  • 取り外し式のため、紛失・破損した場合は再製作が必要になります。
  • 装置を装着したまま糖分を含む飲み物を摂ると、むし歯のリスクが高まります。適切な歯磨きと定期的な通院が必要です。
  • 歯を動かすことにより、歯根が吸収して短くなることや、歯肉がやせて下がることがあります。
  • あごの成長には個人差があり、予想された治療期間が延長する可能性があります。
  • 症状によっては、治療の途中でワイヤー矯正などへの変更や、補助的な装置の追加が必要になることがあります。
  • 動的治療終了後、保定装置を指示通り使用しないと、歯並びや咬み合わせの「後戻り」が生じる可能性があります。
  • 使用する装置は薬機法上の未承認医療機器にあたるため、医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。

使用した装置について(薬機法上の未承認医療機器)

本症例で使用したマウスピース型の機能的矯正装置は、薬機法(医薬品医療機器等法)上の承認を受けていない医療機器です。以下の点をご確認のうえ、ご検討ください。

  • 機能性や審美性を重視するため自費(保険適用外)での診療となり、保険診療よりも高額になります。
  • 正しい装着方法・装着時間で使用しないと、目標とする治療結果を得られないことがあります。
  • ご自身で取り外せるため、紛失することがあります。
  • 症状によっては、マウスピース型装置で治療できないことがあります。
  • 装着したまま糖分の入った飲料をとると、虫歯を発症しやすくなります。
  • 治療によって、まれに歯根吸収や歯肉退縮が起こることがあります。
  • ワイヤーを使う治療への変更や、補助矯正装置の追加が必要になることがあります。
  • 治療完了後は後戻りを防ぐため、保定装置の装着が必要になります。
  • 薬機法(医薬品医療機器等法)においてまだ承認されていない医療機器です。日本では完成物薬機法対象外の装置であり、医薬品副作用被害救済制度の対象外となることがあります。

子どもの上顎前突(出っ歯)を放置するとどうなる?

上の前歯が前に出ていると、転んだときなどに前歯をぶつけて折ってしまうリスクが高まります。また、口が閉じにくく口呼吸になりやすいため、お口の中が乾燥し、むし歯や歯肉の炎症が起こりやすくなります。

成長期のお子さまは、あごの成長を利用した治療ができる時期が限られています。お子さまの歯並びが気になる方は、まずは初診相談で状態を確認することをおすすめします。

横浜市瀬谷区での子どもの矯正のご相談は瀬谷矯正歯科へ

瀬谷矯正歯科では、初診相談を行っています。あなたの歯並びの状態を診察したうえで、治療の選択肢・期間・費用について丁寧にご説明します。

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この記事を書いた人

紙本 裕幸のアバター 紙本 裕幸 瀬谷矯正歯科 院長

瀬谷矯正歯科 院長。歯科医師、博士(歯学)。
徳島大学歯学部卒業後、東京大学医学部附属病院にて臨床研修、東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科(顎顔面矯正学分野)博士課程修了。
同大学歯学部附属病院矯正歯科外来にて特任助教、大学院非常勤講師を務める。
2025年6月ひらの矯正歯科院長就任、2026年8月瀬谷矯正歯科へ名称変更。

日本矯正歯科学会認定医。所属学会:日本矯正歯科学会、東京矯正歯科学会。

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